
体質「血虚」①
不妊治療をしている、していないに関わらず、まず、関心を持っていただきたいのが「血」は足りているか…です。子宝相談で一番の関心事です。女性はまず月経というものがあるため、基本的に毎月「血」を一定程度減らしてしまいます。これを読まれている方の中にも月経期にめまい、ふらつきなど貧血症状を経験されている方がいると思います。
私が目の当たりにしたのが丁度30年前。松戸駅前の薬局で仕事をしていると、普通体型の若い女性が近づいてきて「ここで少し休ませてもらえますか」と話しかけられました。「どうしたんですか?」と聞くと、私の目の前で倒れ込んだので、頭を打たないようにと何とか抱きかかえることができました。目はうつろで、私に「いつもの事なんです」と何とか言い終えました。顔は青白く「血虚」の「面色不華」を初めて見ることができました。
不妊相談には「血」の質と量はもっとも大切で、月経の状況、日頃よく見られる症状、睡眠の状況、心の状態から「血虚」を判断します。もちろんほとんどの方に「補血薬」に見合ったものをお勧めしますが、どうして不妊症になるほど「血虚」になってしまうのかを考えます。しっかり食事を摂っているか、内容は小麦ばかり食べていないか、間食を食事に代わりにしていないか、食後にすぐ寝ていないかなど、細かく聞いていきます。近年ですが、朝食をパンではなくご飯+みそ汁と答える方が多くなってきました。これはとても良い事です。できれば牛乳、バター、ヨーグルト、チーズなどの乳製品は避けて頂きたいので、和食をおすすめします。
もう一点、大事な事です。「血」は体内で上手に作られなければ増えませんが、減らさない努力も必要です。今後、ここでアップしていきますが、「肝」を傷めないようにして頂きたい。主にはストレスです。これでどれほど「血虚」に陥るか計り知れません。イライラ、不安、くよくよ、考え込む、仕事や物事にこだわりすぎるなど自律的なものも含まれますので、子供が欲しいと願う方は、是非、日々大らかにお過ごしください。浜松市にはちょっと出かければ、のんびりゆったりと過ごせるところがあります。雨の合間に出た太陽を浴びながらウォーキングへ出かけましょう。