不妊治療と漢方薬

10年前までは、生殖医療の病院で漢方薬を処方され半年から1年近く飲んで、結果的に「あまり変化がないので、専門店の方が良いと思った」と当店を予約される方が多くいました。

この6月を見ても、新規のお客様から病院で漢方薬、特に当帰芍薬散を飲んでいたという話は聞かれませんでした。お一人だけ「当帰芍薬散を自己判断で買った」と言われた方がおりましたが、久しぶりに聞いたように思います。

思い返せば20年近く、不妊症に対して頑張ってきましたが、次の漢方薬がよく処方されていました。当帰芍薬散、芍薬甘草湯、柴苓湯、桂枝茯苓丸が多かったと思います。

漢方薬を試していても体質に合わなければ変化は起きませんので、この治療期間を省く選択をしているのでしょうか。

医療用の当帰芍薬散だけは、効果効能に「不妊症」とありますが、日本の不妊症患者が全員、当帰芍薬散の主治である「肝気乗脾」ではなので、その通りかもしれませんね。

当店に来られるお客様には様々な体質がありますが、やはり「補血+活血」は必ずお勧めします。しかし、単純にこれらの漢方薬を服用しても、あまり良い結果は得られません。

確かに不妊症というストレスからこの状態に陥っている方が多いのですが、そのストレスが妊娠に対して足かせになっている軽症ではなく、ストレスにより消化器を疲れさせて次のステージに進んでいる方をよく見ます。

漢方薬を服用してもらうと、「楽に生活できます」「朝起きれます」など本来のご自身を取り戻せています。

今の日本の女性は「脾気虚」は「脾気虚」でも「脾胃気陰両虚」の方が多いようです。

漢方薬を服用するなら、決まりきった効能効果ではなく、あなたがどのレベルまで疲弊しているかを確認して処方するところが近道だと思います。