「柿が色づくころは…

医者が青くなる」なんて諺を聞いたことがあります。この頃は気候が良く過ごし易いですね。こんな時には病院へ行くこともないという事でしょう。

ただ当店では夏バテが始まってからは、今も自律神経の乱れによる不定愁訴に悩まされている方が多くご来店されます。当店で一番多い年齢層は40歳前後の方です。今までなかった症状に悩まされると「更年期かしら」と不安そうに話してくれます。

漢方薬での対応は人それぞれですが、考え過ぎて不安が起き不定愁訴へ発展する場合は、脾の五志は「思」なので脾気虚に対しての漢方をお勧めします。気分の浮き沈みがありイライラすることが多い場合はには、「肝」の疏泄がうまくいっていないので「肝気鬱結」に対する漢方を。そして漠然とした不安が起こるとどうにもならない場合は、「養心安神」の漢方をお勧めし、一時的にパニックに陥る時などは、「開竅」の力を借ります。

しかし、ご相談者の中には、心だけでなく粘膜や内臓まで敏感になっている場合があり、漢方薬が身体に馴染むのに時間が掛かる場合があります。このような時には、はじめから「開竅」の方法を使うケースもあります。

特に浜松は感じるのですが、朝夕と日中の気温差が大きいので、それだけで自律神経が多忙しになります。軽い運動を欠かさず、正しい生活リズムを心掛けることが大切です。運動する機会のない方は、寝る前のストレッチが良いようです。筋肉を伸ばすと血流が改善され、「肝」の働きを助けてくれるのです。イライラが多い方は特にストレッチしましょう。