病院では

子宮筋腫は、女性ホルモンのひとつであるエストロゲン作用によって大きくなるホルモン依存性の疾患です。発症する年齢が子育て世代のため、妊娠を希望するか否かで治療方針がちがいます。主な症状は、経血量の多い過多月経、貧血、腫れて周辺を圧迫するため、頻尿・腰痛・下腹部膨満感、下腹部痛、不妊症が挙げられます。

診断

診断は、内診、超音波検査、CTで行いますが、子宮筋腫の大きさや位置関係を正確に把握するにはMRIで行います。急に大きくなる時は子宮肉腫との鑑別が必要になります。

子宮の内側に筋腫ができると、着床不全や流産のリスクが上がります。

治療法

主な治療法は、手術療法が主ですが、再発するリスクがあります。妊娠希望の場合には子宮筋腫核出術、希望しなければ子宮摘出術が選択されます。

過多月経、貧血、下腹痛、腰痛など生活の質(QOL)を下げる症状の改善にはお薬での対応もあります。無症状の子宮筋腫も多く、巨大でなければ定期的な経過観察をします。

参考(「今日の治療指針 2023 私はこう治療している」総編集:福井次矢、高木誠、小室一成)