病院では
子宮内膜症は、内膜自体が子宮内ではなく、卵巣など他の場所で増殖するもので、女性ホルモン(エストロゲン)が深く関係しています。月経が起こる年齢で、およそ10%の発症率です。 基本的には良性ですが、内膜様の病変が浸潤・増殖することで、周辺の組織(内臓など)と頑固な癒着を起こします。
診断
腹腔鏡、超音波断層法、MRI検査によって診断が行われています。そのほか、自覚症状や医師の触診や視診、画像診断、血液検査などと組み合わせます。
治療方針
治療目的は、痛みのコントロール、妊娠の可能性を温存、病勢の進行を抑えることです。子宮内膜症は、年齢やこれから子供を授かることを考えて、薬物治療・外科的治療・不妊治療・経過観察と最も適切な治療方法を選択します。
● 痛みを伴う子宮内膜症
対症療法、不妊治療、ホルモン療法、手術(根治術ほか)
● ホルモン療法
低用量エストロゲン・プロゲスチン製剤、プロゲスチン製剤、GnRHアゴニスト製剤、GnRHアンタゴニスト製剤
参考(「今日の治療指針 2023 私はこう治療している」総編集:福井次矢、高木誠、小室一成)